この記事でわかること💡
・終活にかかる費用
・終活とは具体的に何をすればいいのか
この記事は5分ほどで読み終わります。
今、人生の最期をどのように過ごしたいかを考える「終活」への関心が高まっています。
日本人の平均寿命は、男性81.41歳、女性87.45歳です。
一方、健康寿命は男性72歳、女性74歳で、平均寿命とは約10年の差があります。
人生の残された時間で終活を始める人は多くいますが、
実際にどれくらいの費用がかかるのか事前に把握している人はごく僅かです。
まだまだ終活なんて考えていないという方でも、
早めに終活に必要な予算を把握することで、今後何をすべきかが明確になります。
今回は、終活とは具体的にどんなことをすればいいのかと、それに伴うコストについてご紹介します。
なぜ終活をする必要があるの?
終活は文字通り人生の最期に向けて、予め準備をしておくということです。
健康寿命については、前述したように、平均寿命よりも10年ほど早くやってきます。
ということは、人生の最期を迎えるまでの10年間ほどの期間において、
突然の病気やケガ、認知症など、健康リスクはかなり高まっていきます。
いざという時に、終末期医療や延命治療について、
自分の意思を伝えられなくなったらどうするかを事前に考えておくことが重要です。
また、葬儀やお墓、相続や死後の遺産について生前に決めておくことで、
残されたご家族の精神的・経済的負担を軽減することができます。
終活は、残りの人生を自分らしく有意義に過ごすための準備であり、残された家族を大切にするためのものでもあります。
全体の費用
予算として、約350~600万円と想定しておくといいでしょう。
以下は、項目別のおおよその内訳です。
葬儀・・・120万円〜
お墓・・・120万円〜
医療・看護・・・・・・・・・・・約100万円
遺品整理等・・・15万円〜
終活では、弁護士やコンサルタントに相談して、しっかりと準備するものもあれば、
予算は必要最小限にして、なるべく家族の負担がないようにと対策するためのものもあります。
もちろん、コンサルタントをつけての終活となると費用も高くなります。
必要最小限で済ませるのであれば、費用も低くなります。
エンディングノート
誰もが簡単に始められる終活の方法は、「お別れの言葉」を残すことです。
これをエンディングノートと言います。
エンディングノートには、生前にやらないといけないことをまとめたり、死後についての、
葬儀やお墓についての希望や意思を家族に伝えることができます。
エンディングノートにはいろいろな種類があります。
価格としては、無料〜数万円のものまで幅広くあります。
あまりお金をかけたくないという方は、ネット上で無料ダウンロードできるものを活用してみるのもいいでしょう。
家族にも残せるようしっかりとしたものがいい、という場合には有料のものを選ぶのもいいでしょう。
値段もそれほど高くないので、終活の第一歩としてまずはエンディングノートを購入することをおすすめします。
お墓の費用
お墓は死後に準備するのが今までは一般的でしたが、終活を考える人が増えてきている現代では、
生前に自身でお墓を決め購入しておくというケースも増えています。
国内のお墓の全国平均価格は120万円〜175万円です。
費用は、お墓のデザイン、使用する材料によって異なります。
そのため、お墓にかかる費用を明確に定義することはできませんが、概算を算出することは大切です。
墓石の費用には、主に石材費、施工費、文字彫り代が含まれます。
お墓は決して安いものではありませんし、人生の大きな買い物の一つです。
親族に負担をかけないようにと、生前にお墓を購入される方もいらっしゃいます。
生前にお墓を購入することで費用を抑えることができ、
相続税の納税対策にもなりますが、早い段階で管理コストが発生します。
あまり早く購入するとさらなる費用が発生しますので、
いつ頃購入するのがベストなのかも含めて事前に準備しておくようにしましょう。
葬式費用
一般的に、葬儀にかかる費用は120万円ほどと言われています。
葬儀の規模によって費用が変わるので、予算が多すぎる場合は、永代供養や樹木葬、家族葬という選択肢もあります。
葬儀の費用には、斎場、祭壇、霊柩車、遺影、棺の費用が含まれます。
近年は、一般的な葬儀の内容と同じで、より安くできることから、家族葬を選択する人が増えているようです。
葬儀業者の選択肢やその他の費用を減らし、予定した予算内に収めることが可能です。
永代供養は10万円〜30万円程度で、お墓の手入れを続けることが困難な場合に選択されます。
樹木葬の費用は10万円〜80万円で、死後は自然に還りたいという人に選ばれている。
集団埋葬と個別埋葬では費用が異なるので、ご希望に近いものの費用を確認しておきましょう。
身辺整理
終活をする場合、事前に身辺整理をすることは可能ですが、全てを把握することは困難です。
また、死後の遺品整理等は、心身ともにご家族の負担となる可能性が大いにあるため、専門の業者を手配しておきましょう。
近年、一人暮らしをしている高齢者の「孤独死」が増えています。
そのため、身の回りのものは、ご家族に負担をかけないよう、体力的に動けるうちに処理することをお勧めします。
ただし、一人で行うのが難しい場合は、事前に家族や専門業者に依頼するようにしましょう。
専門業者に依頼した場合の費用は、取り扱う品目の数や部屋の広さによって異なりますが、15万円〜数十万円程度です。
コストを最小限に抑えるためには、自分でできるうちに可能な範囲で予めクリーニングをしておくのがベストです。
弁護士への相談
また、弁護士にも終活に関する相談はできます。
弁護士のほか、裁判所職員、行政書士、税理士などの専門家がいますが、
終活に関する幅広いアドバイスができるのは弁護士なので、さまざまな悩みを抱えている方は弁護士に相談することをお勧めします。
ただ、相談料が気になる方も多いと思います。
まず主に弁護士へ相談をして解決できるものとしては、
・遺言書作成の支援
・債務整理
・成年後見人
などです。
弁護士は、相続人同士の争いや支払いを最小限に抑えるための的確なアドバイスをしてくれますので、
トラブルを回避しながら遺言書を作成することができます。
正しい技術と適切な管理がなければ、遺言は無効になってしまうので、専門家に依頼しましょう。
債務整理はデメリットも含めて土地や家を引き継いでしまうため、
債務減額の交渉や自己破産、個人再生の申し立てを可能にするものです。
成年後見制度は、認知症になったときや体が不自由になったときに、
自分の財産管理を誰が行うかを決めることができ、任意後見制度があります。
弁護士が関わるとなると、高額な費用がかかるというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
終活の相談料は法律事務所によって異なりますが、下記を参考にしてみてください。
弁護士によっては、終活に関する無料相談を行っているところもあります。
法律事務所によっては、1時間あたり1万円〜3万円というところもあるので、弁護士選びは重要です。
具体的な話をすると、遺言書の作成は10万円~20万円ほどの費用がかかります。
相続放棄の申し立てで10万円程度、遺産分割協議や遺留分減殺請求は着手金として10万円~20万円程度かかることがあるようです。
終活専門の弁護士もいるので、相談してみるとよいでしょう。
まとめ
終活の予算は人それぞれですが、必要なものをチェックしておくと、概算で費用の見積もりをすることができます。
残された家族の負担を少しでも減らせるように、心も身体も余裕があるうちに準備をして、
残された時間を楽しく過ごすことを心がけましょう。
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