日本は先進国の中でも、投資をしている人が少ないことで有名です。
では、どんな方法で資産形成をしているのか?
多くの方が「貯金」として現金を保有しているのが日本の現状です。
しかし、お金に関する知識を増やしたい、コロナをきっかけに資産形成を見直したい、
という方が近年急増していることから、資産形成として投資を始める人が増えてきています。
目次
投資をする層の変化
投資家というと、パソコン一つで数千万円以上を動かすような、
富裕層を想像するかもしれませんが、それはもう過去の話です。
現代では、富裕層が投資をするというよりは、
一般層であっても「生活を防衛する為に」投資を始める人が増えてきています。
証券会社も一昔前より多様化していて、今やオンラインで簡単に口座開設ができ、
少額の元手だけでなく、買い物や食事で溜まったポイントを投資に回すこともできるようになりました。
始めようと思った方が、ハードルを感じることなくスタート出来るようになったのです。
マネーリテラシーの低さが生んだ投資詐欺の流行
投資をする人が増えたことにより、問題となっているのが高利回りなどの投資話を利用した「投資詐欺」です。
なぜ投資詐欺が多発しているのか。
元々投資をする層が少なかった為知識を兼ね備えた人が少ないというのもありますが、
そもそも日本人は世界的に見てお金に対するリテラシーが低いというのが大きな要因となっています。
他先進国であるアメリカやイギリスでは、子どもの頃から金融教育が始まります。
イギリスではなんと3歳からお金に関する教育が始まるというのですから、
将来的にお金に関する知識で日本との差が生まれることは明らかです。
金融広報中央委員会が2019年に実施した金融リテラシー調査では、
参加全30カ国中、日本は22位という結果となりました。
日本でも2022年から金融教育が始まるとなっておりますが、
現在社会で活躍している世代は自分の力でなんとか勉強をしていかなくてはいけません。
利回りって何?
利回りとは、額面金額に対し毎年受け取る利子の割合のことです。
これは表面利回りとも言います。
債券の利率は、発行するときの金利水準や発行体の信用度などに応じて決まります。
一方、利回り は、投資金額に対する利子も含めた年単位の収益の割合のことを指しています。
「利回りが高い=収益性が高い」ということなので、
「高利回りの投資商品を紹介します」と非現実的な利回りの投資話を持ちかける詐欺が多発しています。
ちなみに投資の神様と呼ばれるウォーレンバフェットの年間投資利回りは21%と言われています。
また投資信託の利回り相場は3〜10%となっておりますので、現実離れした投資話には注意が必要です。
投資詐欺の内容
投資詐欺と言ってもどんなものがあるのか。
頻発している投資詐欺から内容と傾向を見ていきましょう。
時事ネタを織り込んでくる
一昔前に流行ったものだと、「CO2取引」や「FX」、その後に「太陽光発電」に関する詐欺も多発しました。
では「仮想通貨」や「クラウドファンディング」です。
テレビや雑誌でよく耳にすることで疑心暗鬼になり、今人気があるからこそ売りやすいという特徴があります。
不安を煽り脅すような言い方
少子高齢化や年金問題、経済不況、ハイパーインフレ、円急落などの要素から、
不安を煽り国に頼らずに資産を守らなくてはいけないという話です。
実際に預金だけの資産形成にもリスクがあるというのも事実ですが、
投資詐欺には不安を煽る・脅すようなニュアンスが横行されているようです。
紹介制度への説明が長い
紹介制度がやたらと充実していたり、商品の説明よりも紹介についての説明が長いというケースがあります。
投資詐欺の傾向
次に傾向を見ていきます。
楽天証券のサイトなどでも、注意喚起がされている投資詐欺の傾向は以下のようなものです。
被害者回復型詐欺
被害者回復型詐欺とは、過去に詐欺の被害に遭った人に対して、
当時負った損失を取り戻すことができると言って、また別の架空商品を販売するという詐欺です。
一度痛い目に遭った被害者の弱みに、敢えてつけ込むような形の詐欺と言えます。
被害者に手数料を支払わせることで、集団訴訟の準備をするふりをして、損失を回復できると信じ込ませることもあります。
また、詐欺師は被害者のリストを持っているため、被害者の過去の体験談を詳しく知っているケースもあります。
過去に被害に遭ったことがある人は、より注意が必要です。
さらに、相手を脅して金銭を要求し、力づくで支払うよう脅迫する方法や、
郵便や宅配便で支払う口座振込を避けた方法などがあります。
劇場型詐欺
劇場型詐欺とは、複数の人がそれぞれ別の役を演じていて、被害者を架空商品購入へ導く詐欺のことです。
例えば、ある営業マンは架空の商品を買うように誘い、別の営業マンはその商品を購入した被害者から買いたいと申し出ます。
これにより、利益確定を期待した被害者が商品を購入してしまうという手口です。
関わる人が1人ではなく、複数いることによって信憑性が増して騙されやすくなる詐欺です。
偽の未公開株や社債だけでなく、医療、再生可能エネルギー、オリンピック分野への投資など、
将来性を期待できる投資商品の話を持ちかける傾向があります。
公的機関装い詐欺
公共団体詐欺とは、金融機関や警察などの公共団体になりすまし、
法令違反が起きたという名目で金銭の支払いや架空商品の購入を要求する詐欺のことです。
公的機関に対する信頼を利用した詐欺です。
詐欺に合わないようにするにはどうしたらいいのか
詐欺に遭う被害者はもちろん「これは詐欺だ」と気づかずに被害に遭います。
だからと言って、全てに対して怪しいと思っていると、チャンスを逃す可能性がありますし、
逆に「美味しい話だ!」となんでも食いついてしまっては、簡単に被害に遭いかねません。
迷ったら迷わずに相談する
投資詐欺の疑いを感じた際には、自分だけの判断ではなく、ホットラインを利用するなどしてもいいかもしれません。
請求された際に口座ではなく郵便やコンビニ支払いを指示されたり、
会社の所在を教えてくれないなどの疑わしい行為があった場合は、詐欺であることを警戒した方が良いです。
知識をつける
とてもシンプルで重要なことですが、何よりも知識をつけておくことが重要です。
常識の範囲内の話なのか、それとも非現実的な話をされているのか判断できるようになると、
怪しいのか信憑性のある話なのか自分の力で判断できるようになります。
例えば、高利回り商品を提案された時に知識がなければ「怪しいから断った方がいい」と思うかもしれませんが、
知識があれば怪しい点があれば、疑問や質問が浮かんでくるはずです。
騙されないだけではなく、チャンスを逃さないためにも知識はあなたの大切な武器になります。
日本は金融教育が身近ではなかった為、面倒に感じる人やハードルが高いと感じてしまう方もいるかもしれませんが、
お金や投資に関する勉強は自分の力で簡単にできます。
書店に行けば、お金や資産形成について書かれた本に出会えますし、
ネット記事やYou Tubeで隙間時間を活用した勉強をすることもできます。
専門家から話を聞きたいということであれば、無料のオンラインセミナーを利用してみるのも手です。
もっと詳しくいろんな話を聞きたいという人は、オンラインサロンに入ってみるのもいいかもしれません。
何よりもまずは、何が正しいのかを判断できる知識を育てることが大切です。
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