コラム

一生涯でお金っていくら使うの?

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人は生まれてから死ぬまで、一生涯お金を使いながら生きていきます。

 

生きている間だけではなく、生まれる時にも、亡くなった後にもお金はかかりますので、

我々の人生とお金は強い繋がりがあることになります。

 

では、一生のうちでお金っていくら使うのでしょうか。

 

日本人の平均年収と生活費

日本人の年収

皆さんは日本の平均年収を知っているでしょうか。

日本の平均年収は、2021年9月に発表された国税庁の発表によれば、「約430万円」となっています。

 

ただ、こちらはあくまで平均なので、年代によって稼げる年収には差があります。

例えば、社会に出たばかりの20代前半の平均年収は264万円ですが、

定年退職を控える50代以上の平均年収は613万円でした。

 

もし大学・大学院を卒業してフルタイムで正社員として60歳まで働いた場合、

男性の生涯賃金は約2.7億円、女性で約2.2億円となります。

 

日本人の生活費

2020年度に総務省が発表した家計調査によると、単身世帯の平均生活費は月約15万円となっています。

2人暮らしの場合だと、月約25万円となっています。

 

23歳で働き始めたとして、80歳までご存命だった場合、57年間自分で生計を立てて生活することになります。

57年間毎月15万円の生活費で過ごすと、総額1億260万円を生活費として使っていることになります。

 

ただ、ライフイベントや健康リスクに伴う出費、住居費や税金、物価の変動など、

生活費が一定のまま一生を終えることはほぼあり得ません。

なので、先程の総額は「最低でも1億260万円必要になる」という目安になります。

 

生涯で一番多い支出とは何か

一生涯で一番お金を使うものは何か、皆さん分かりますか?

マイホームでしょうか、養育費でしょうか、答えはなんと…

 

一生涯で大きな支出第1〜5位

【第1位】税金+社会保険料 5,400万円

あまりに悲しい現実に、力が抜けた方もいるかと思いますが、

人生で一番大きな支出は「税金+社会保険料」となっています。

先程男性と、女性が一生涯で稼ぐ収入についてお話をしましたが、男性が約2.7億円、女性が約2.2億円なら、

それぞれ支払う「税金+社会保険料」は男性約5,400万円女性約4,400万円となります。

マイホームが購入できてしまうような金額ですね。

 

【第2位】住宅関連支出 4,600万円

23歳から80歳までの57年間暮らすとして賃貸であっても、全国の家賃相場中央値である6万円の家賃だとして、

6万円×12ヶ月分×57年間=4,104万円

5回引っ越したとして、諸経費や業者費用で1回35万円だとすると175万円かかります。

2年更新だとすると、29回ほど物件の更新をするため生涯でかかる更新料は171万円程となります。

賃貸物件に住み続ける場合、生涯でかかる金額は、

家賃4,104万円+引っ越し費用175万円+更新料171万円=4,450万円程となります。

 

マンションや戸建てなど住宅を購入した場合の平均価格は4,030万円となっています。

物件を購入したことにより固定資産税や登録免許税、保険料などを合計して570万円として、

住宅の場合だと4,030万円+570万円=4,600万円程となります。

 

【第3位】車関連 3,750万円

20歳〜70歳までの50年間、車に乗るとします。

7年毎に新車を価格250万円で交換すると、元の車を下取りに出して40万円だったとしても、210万円が必要になります。

210万円を交換までの7年で割ると年間にかかる費用としては30万円となります。

 

そして維持に掛かるですが、車検(2年に1回なので1/2の金額で計算)、

その他オイル交換、タイヤ交換、保険、税金、ガソリン代など、

車を持ち続けることにより掛かる金額を合計すると年間で30万円程となります。

 

その他には、駐車料金や高速料金などの雑費は年間15万円程となります。

ここで予備知識ですが、日本の高速料金は通称世界一高いと言われています。

車の購入費年間30万円と、維持費30万円、雑費15万円を合わせると、年間75万円(月々62,500円)です。

 

これを一生分(50年)にすると、合計で掛かる費用としては75万円×50年間=3,750万円となります。

 

【第4位】子供の養育・教育費 2,370万円

幼稚園〜大学までの教育費で、1人にかかる教育費を計算したところ全て公立だとすると、

かかるお金は合計で770万円となっています。

 

その他にかかるお金としては、出産費や食費、お小遣いや理髪店の費用など細かいものを入れると1,600万円程となります。

770万円+1,600万円=2,370万円が養育費・教育費としてかかる額の平均となります。

 

【第5位】老後資金 1,650万円

夫婦2人暮らしの生活費平均は25万円ですが、

もう少し厳密にいうと、家賃を抜いた2人暮らしの平均生活費は21.5万円となります。

 

全国平均家賃は4万円ほどなのですが、関東や首都圏ではそうもいきませんので、

全国の1LDK物件相場の中央値は5.81万円となっております。

中央値5.8万円(小数点第二位四捨五入)と家賃以外の生活費21.5万円を足して、

27.3万円が夫婦2人暮らしに必要な費用だとします。

 

ただ、2019年に厚生労働省から発表された夫婦2人の平均年金受給額は21.8万です。

先程の27.3万円から年金額21.8万円を差し引くと、5.5万円が不足していることとなります。

 

これを年間に直して5.5×12ヶ月=66万円(年間不足額)、

65歳〜90歳までの25年間老後生活があるとすると66万円×25年間=1,650万円となります。

 

まとめ

人生には様々なライフイベントがあり、養う家族が増えればそれによって支出も増えます。

我々が生きていくために、生涯お金が必要になるのですから、

どんな稼ぎ方や、使い方がベストなのか。

何を知っておいた方がいいのか、常にお金に対するアンテナを貼り続けることが豊かに暮らす手助けになるかもしれません。

基本的なお金の知識からFIREを達成するための使える知識を育てる『マネープロデュース』で一緒に学びましょう。

 

【記事を書いた人】

Mia

FIREコンサルタント

国際線客室乗務員として4年間世界を回り、世界の金融事情とFIREという概念に出会う。

現在はFIRE達成のためにコンサルタントとしての活動をしながら、

日本人の金融教育向上を目標として執筆活動をしている。