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【3歳から金融と経済を学ぶ!?】日本人が知るべき世界の金融教育

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皆さんは、経済について、または金融について理解している自信はありますか?

 

グローバル化が進み、日本への外国人労働者も増え、

現代では、国境を越えて共に社会を支えることが当たり前となりつつあります。

 

そんな中、他国の金融教育と、日本の金融教育の差を感じている労働者も増えてきているのも事実です。

 

金融教育は、子どもが自分でお金を管理できるようになるために、子どもの将来にとって必要不可欠なものになっています。

 

本日は、日本人が知るべき世界の金融教育事情と、

日本の金融教育の現状を改めて振り返っていきます。

 

金融教育ってなに

まずは、改めて「金融教育」とは何かについてです。

 

金融教育(きんゆうきょういく)とは、お金や金融の様々なはたらきを理解し、
それを通じて自分の暮らしや社会について深く考え、自分の生き方や価値観を磨きながら、
より豊かな生活やよりよい社会づくりに向けて、主体的に行動できる態度を養う教育である。

※Wikipediaより

 

日本の場合、”何かを買えば、10%の消費税を払う”というように、

日常生活で特に身近にある「消費税」については知っている子どもたちも多いでしょう。

 

しかし、10%の消費税がどのように国庫に入り、どのように使われるのか、そもそもなぜ消費税が必要なのか、日本の制度は他国に比べて優れているのかなど、税制度全体を理解することの方が重要です。

 

税制が健全であるかどうかの認識は、国や地域のリーダーを選ぶ、

選挙での投票に影響するため、税制全体を理解することは重要です。

 

国のシステムに問題があるかどうか、判断できるようになるためにも税制を知ることは重要と言えます。

そうなると、お金の仕組みを知ることは、家庭だけではなく、国全体で必要なことであることがわかります。

 

世界の金融教育を見てみよう

日本の金融教育が、果たして本当に乏しいのか知るには世界の金融教育を見るのが早いです。

その上で、日本の教育は本当に不足していると言えるのか、一緒に考えてみましょう。

 

アメリカの金融教育

アメリカでは、子どもに金融教育をするのは当たり前という文化です。

 

教育の内容などは、州ごとに変わってきますが、

「パーソナルファイナンス」を基礎に、金融教育がなされています。

 

パーソナルファイナンスとは

「個人や家計におけるファイナンスのこと。 つまりあなた自身のお金にまつわる話」のこと。

※Wikipediaより

 

具体的には、お金を貯めるのに、最も効率的な方法は何か?

 

自分のお金を現金や預貯金で運用するのが良いのか、株式や投資信託で運用するのが良いのか、

どのようなリスクがあるのかを判断する方法を学びます。

 

また、自分の財務戦略をどうするか、どのような情報を集めるべきかを決めるために、情報リテラシーも同時に学びます。

 

経済教育協議会(CEE)の2018年の調査によると、個人のお金の管理方法を教えるパーソナルファイナンス教育を、

高校で義務付けている州は、2000年から2018年までの18年間で7州から17州に増加しています。

しかし、これはまだ全米の半分にも満たない数字です。

 

この数字はまだ米国の半分にも満たず、近年は緩やかに増加しているため、さらなる努力が必要とされています。

 

金融教育に用いられている教材:ナショナルスタンダード

アメリカでは、ジャンプスタートというプログラムの「ナショナルスタンダード」という教材を採用している学校が多く、

これは、幼児期から高校卒業までに金融リテラシーを身につけることを目的としています。

 

ナショナルスタンダードの教材によると、

 

金融リテラシーは、

  • 支出と貯蓄
  • クレジットと負債
  • 仕事と収入
  • 投資
  • リスクと保険
  • 金融上の意思決定

 

6つのカテゴリーに分かれています。

 

投資については、中学卒業時に 、

「工夫して富を生み出し、経済的な目標を達成する力を身につける」ことを目標の一つとしています。

 

驚くべきことに、10歳になると、子どもたちはなぜ投資をしなければならないのかを説明し、

単利のメリットを計算し、複利のメリットを計算し、単利よりも複利のほうが有利な理由を説明できるようになります。

 

日本の小学生はおろか、大人ですら複利計算を理解している人は少ないでしょう。

アメリカの金融教育について、ここまでで日本との差を感じていただけたでしょう。

 

では、そのほかの国はどうなのか、みていきましょう。

 

イギリスの金融教育

英国では、2014年から公立学校のカリキュラムに金融教育が必修化されています。

 

子どもたちは3歳から金融や経済について学び、小学校の終わり頃にはお金の社会的な仕組みを理解しようとします。

重要なのは、金融教育はお金を計算して資産を作るだけではない、という考え方です。

 

イギリスの金融教育は、以下の4つの構造に基づいています。

 

  1. お金の管理方法
  2. 批判的な消費者になる
  3. リスクと感情の管理
  4. 人々の生活の中で、金融がどのように重要な役割を果たしているのか。

 

批判的な消費者になって、商品の選び方や支払い方法、お金の使い方、ニーズとウォンツについての考え方、

人々の消費や節約の選択の影響、お金の価値、最後に他人やメディアの影響について学びます。

 

最後に、他人やメディアの影響、価格や品質に関する相対的な情報の利用、コストと価格と利益の違いなどを検証します。

 

イギリスでは、金融教育を独立した科目としては設けていませんが、

英語、数学、道徳では、金融教育の観点が授業に取り入れられています。

 

お金をどう扱うべきか、限度額のある買い物はどのようにお金をやりくりするべきか、

ディスカッションをして、各々の思考を育てる練習をします。

 

フランスの金融教育

フランスでは、非営利団体が銀行口座や投資に関する教育を主に行っています。

 

金融と教育、すべての人のための金融スキル、銀行への鍵というプログラムを通じて、

銀行口座やお金の基本、信用と負債、保証とリスクに関する一般の人々の知識を高めることを目標としています。

 

最近では、ビットコインの授業をカリキュラムに加えるなど、最新の動向にも対応しています。

 

スウェーデンの金融教育

スウェーデンの教育は、自立した生活を営むための育成に重点を置いています。

 

つまり、子どもたちは幼い頃から、モノ作りについてやお金の管理の仕方を教えられ、

小学校ではそれに伴った「起業家精神」が教えられているのです。

 

金融教育とも言えますが、学校を出た後の人生に備え、自らの人生を切り開いていくためのキャリア教育というような形です。

 

また、消費者教育にも力を入れています。

1990年代以降、デンマークやエストニアなどの北欧諸国では、消費者教育のガイドラインを策定し、国家レベルで推進しています。

その目的は、市民が消費者として市場で自立した選択ができるようにすることです。

 

北欧諸国の消費者相談センターに寄せられる相談は、家計、特に借金に関するものが多いのが現状です。

消費者庁の通常の役割は、家計に関する一般的なアドバイスに加え、

彼人々の財務管理能力を向上させることを目的に取り組んでいます。

 

日本の金融教育

日本では、お金の話は「いやらしい」「生々しい」、子どもの前でするものではないというように、モラルを重視しがちな結果、金融教育とは離れた環境にあります。

 

グローバル化が進み、日本の金融教育の乏しさが浮き彫りになりつつあります。

このことから近年、日本では金融教育の必要性がクローズアップされています。

 

みなさんは、今から15年前の2005年、日本では「金融教育元年」という言葉があったのをご存知でしょうか。

 

当時の日本政府は、「銀行は絶対につぶれない」「銀行にお金を預けておけば大丈夫」という、

偏った日本の考えを変えるべく、金融教育を広めようと動き出しました。

 

その後、2016年に全国規模で金融リテラシー調査が初めて行われましたが、

結果として、日本人のお金に関する知識は依然として低いということが明らかとなりました。

また、「いざという時のお金は足りていますか?」という問いに、

「はい」と答えた人は55%にとどまり、半数近くが「準備していない」「わからない」と答えています。

 

まとめ

子供の頃から少しずつパーソナルファイナンスを教えているアメリカや、

起業家教育の一環として教えている北欧では、

金融教育はすでに教育システムの重要な部分を占めています。

 

人生100年時代といわれる現代で、

日本人も他国と肩を並べられるよう、金融リテラシーを高めることが急務となっています。

 

子どもの金融教育ももちろんですが、今社会で活躍する大人も子どもたちのために、

今から学んでいく必要があると言えます。

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