なんとなく「日系よりも外資の方が年収がいいよな」と、漠然と思っている方もいると思いますが、
実際どのくらい差があるのか皆さんはご存知ですか？
今日は日系・外資の特徴と、どのくらい年収に差があるのかについてお話ししていきます。
転職やキャリアアップを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
日系企業の特徴
まず日系企業の特徴ですが、日系企業は外資と比べて教育制度が充実しています。
終身雇用制度の伝統から、社員を人材へ育てるというシステムが安定しています。
外資系に比べて、結果だけでなく過程に目を向けるという文化があります。
年収を交渉したり、仕事において出世のアピールを積極的に行うことを苦手とする日本人も多く、実力主義というより、
協調性と縦の関係を重視するという傾向が日系企業にはあると言えます。
日系企業の課題としては、仕事とプライベートの境界が曖昧で、
残業や休日出勤が多いことや有給休暇が取りにくいというところも挙げられます。
教育がしっかりとしていて、安定して長く働きやすいという点が利点ではありますが、
オンとオフがはっきりしていない点や、給与がなかなか上がらない点が課題となります。
日系企業は安定して収入を求める人や、教育をしっかり受けて経験を積みながら長年働いていきたいという人に向いています。
外資系企業の特徴
外資系企業の特徴としては、実力主義の傾向が日本より格段に高いということです。
教育体制が整っているというよりは、周りを見ながら自分の武器を活かしてどれだけ成果を上げられるかという形です。
なので、日系企業のように年功序列や縦社会の文化はなく、
結果を出せるものがどんどん昇進していくという実力主義社会です。
資格を活かしたい、早く昇進したい、キャリアアップしたい、
たくさん稼ぎたいという方には非常に魅力的なのが外資企業です。
また風土もプライベートと仕事をしっかりと分けていて、
残業や休日出勤が少なく、比較的有給も取得しやすいというのが利点です。
まさにバリバリ働いて、オンオフをしっかりつけたいという人は外資向きと言えます。
年収について
日系企業の平均年収は、約400万円、外資系企業の平均年収は800万円と言われています。
平均年収の差は約2倍となりますが、何故こんなにも差があるのでしょうか。
外資系企業の考え方として、「Up or Out」という考え方が根底にあります。
これは、昇進するか辞めるかというダイレクトな表現ですが、実際に前述した通り外資系は基本的には完全実力主義。
実際に、社員の入れ替えも多いのが外資系企業の実情です。
これにより成果を残せる人は昇進していき、成果を出せない人は退職を余儀なくされます。
その為、自然と平均年収は高くなっていくのです。
なぜ外資企業は年収が高いのか
前述したように実力主義で昇進していく人が会社に残るから、
平均も自ずと上がるという理由がありますが、外資企業の平均がここまで高い理由を具体的に見ていきましょう。
インセンティブが多い
外資系企業の中でも、社員の年収はおよそ600~1,200万円と差があります。
なぜかというと、インセンティブが多いというのが理由となります。
日系の給与は基本的に「基本給＋ボーナス」ですが、
外資系の給与は基本的に「基本給＋インセンティブ」となります。
インセンティブに関しては、役職や勤務年数と比例しない為、
成果をあげればその分どのポジションでもダイレクトに年収を上げることができるというのが、高年収の秘訣と言えます。
退職金がない
日系と外資の大きな差としては、外資は基本的に退職金がないというところです。
日系企業でも退職金が出ない企業は少しずつ増えてはいますが、
終身雇用の歴史から先進国の中でも比較的退職金が出る企業が充実しています。
外資系企業はキャリアアップのために働く人も多く、企業側も労働力に対してほとんどが流動的なものとして考えているため、退職制度はなくその代わりとして高い年俸を提示しています。
先進国高年収ランキング
ちなみに日本を含む先進国（先進国はOECD：経済開発協力機構に加盟している36カ国）の平均年収は以下の通りです。
1位のスイスですが、年収が平均908万円と日本に比べて年収が2倍ほどありますが、
その分税金が高かったり、物価も2倍ほど高いというのがポイントとなっております。
ただ、日本は先進国の中でも決して年収が高いとは言えない立ち位置にあります。
増税や社会保障料の増額が問題視されている中、日本の働く世代には厳しい状況が続きます。
年収以外の日系企業と違う点
外資系企業には年功序列の文化がありません。
それに加えて、男女差別を問題視しているということもあり、
男女の年収差が全体的に段々と縮まっているという利点があります。
女性が役員や、代表である企業も珍しくはありません。
男性も女性も同じように評価されます。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、実際日本ではまだ女性の社会進出には障害は多く、
女性の役員や管理職、経営者は多いとは言えないのが現状です。
例えば日本で、高齢でふくよかな体型の客室乗務員を見かけることはほとんどないと思います。
アメリカでは、保安上の年齢制限はありますが高齢の方や多様な体型の方が客室乗務員として制服を着て働いています。
女性が年齢を重ねても、挑戦・活躍できる環境が整備されています。
こういった文化は働く女性には、非常に魅力的な点にうつる点です。
外資系企業の語学力
他国とのやり取りや取引は当たり前なため、外資系で仕事をするのであれば基本的に語学力は必須となります。
目安とされている語学レベルは、TOEIC850点以上となります。
それに加えもちろん、円滑なコミュニケーションが可能であることやビジネス英語力も必要となります。
英語力がないという方も外資系企業に入ることは可能ではありますが、
ポジションや役職によっては高い英語力が必要となりますので、英語力がない場合、出世や昇給は期待できません。
まとめ
年収という観点から見ると、外資系企業は実力主義、退職金がないなどの理由から年齢や性別に囚われず、高収入が狙いやすいという結果でした。
ただ長く働きたい、安定したいという人には生き抜くには厳しい環境なため、日系企業にも十分利点があると言えます。
外資系の企業に興味がある方は、是非参考にしてみてください。
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