「自分の仕事が大好きだ。」
と言える会社員は、日本にどのくらいいるでしょうか。
現在あなたが携わっている仕事は、あなたがやりたいことでしょうか。
何か不満やストレスを感じ、転職をしたとしても、
転職した先で、また同じようなストレスを感じる。
会社という環境で働いている限り、ストレスから完全に解放されるのは難しいでしょう。
目次
FIREという概念
FIREはこれらの問題を解決する一つの手段です。
FIREとは、Financial Independence, Retire Earlyの略で、経済的自立と早期退職を実現することです。
この概念は、欧州や米国などの先進国で、働く世代を中心にムーブメントとなっています。
日本でも、このFIREの考え方は多くの若者から支持を集めています。
このストレス社会と共存していくには、
“FIREで経済的自立を目指すか、いかに気分よく仕事を続けるか”
この2択になります。
FIREをした場合、贅沢な生活ではありませんが、一生懸命働かなくても食べていけるのです。
あるいは、アルバイトやパートなど比較的責任やストレスが少ない仕事で、お小遣いを稼いでもいいかもしれません。
仕事を楽しく続けることの難しさ
「仕事を100%楽しめていて、ずっと続けていたい!」
と思っている人は、残念ながら少ないでしょう。
このコラムを読んでいるあなたも、
恐らく将来仕事を辞めることを考えているかもしれません。
出来ることなら、生活費のために働くのをやめて、好きな時にやりたいことをやって、生きていきたいですよね。
現代社会では、生活費のためにストレスと闘いながら働く社会人が多すぎます。
軽度なストレスだと、朝起きたくない、休日が明けるのが憂鬱など誰もが感じたことがあるようなものです。
ただ、仕事を辞めるとなると深刻な理由ももっと深刻なものになっていきます。
以下はエンジャパンによって集計された、「仕事を辞める理由ランキング」です。
※「仕事を辞める理由ランキング」enjapan調べ
仕事を辞める理由として、1位に上がっているのが「人間関係が悪かった」です。
人間関係に関する職場ストレスは、誰でも感じたことがあるでしょう。
特に深刻なのは、職場でのいじめや、ハラスメントです。
※Tech総研調べ
残念ながら、あらゆる方法の職場いじめが存在しています。
それにも関わらず、ほとんどの人が「生活がかかっている」というプレッシャーがある事により、
言いたいことがあっても言えない。という状況下にいます。
もし、仕事を辞めても生活に困らないだけの資金があれば、このように理不尽な目に遭っても、
「それだったら、辞めてやる!」と上司に辞表を叩きつけられるはずです。
十分な資産というのは、そんな、「何かあった時に、自分の心や身体を守る」ためにも、役立ってくれます。
資産を持っておくべきタイミング
仕事のストレスから解放されたい。
豊かな生活を送りたい。
家族と毎年旅行に行きたい。
老後に好きなことをしたい。
これらの希望を叶えるには、どれも十分なお金が必要です。
資産を増やすには、どうすればいいのでしょうか。
仕事を続けていれば、給与が安定して入るでしょうが、収入の全てを支出に充ててしまっては、財産を増やすことはできません。
そうなると、一生働き続ける羽目になります。
結局は、FIREをするにしろ、しないにしろ、十分な財産を貯めておくべきなのです。
じゃあ、今使っている生活費を大幅に削減して節約をしながら生きる。
節約をすることは大切ですが、何もかも節約したり、財産を使わずにどんどんお金を貯めて、
残りの人生がわずかな時にたくさんのお金を持っていても、楽しい人生だったとは言えません。
必要な時に、幸せを感じられる形で使ってこそ、正しいお金の使い方と言えます。
FIREのメリット
少ない生活費で生活することを学べる
毎年の支出が少なければ少ないほど、FIREに到達する可能性が高くなり、貯金額も増えていきます。
目標がFIREであれば、もっともっと貯金をして、自分が大切にしているものだけにお金を払い、少ない金額でも生活できるようになります。
「働くかどうか」を選択できるようになる
自由になれば、自分の人生を生き、やりたいことをすることができます。
働くか、働かないかの自由があります。
週に1回か2回だけ、好きな時に仕事をしてるだけでも生計を立てることができます。
仕事に縛られることなく、自分の好きなように時間を使うことができます。
自由に住む場所を選べるようになる
多くの方が、通勤時間や職場の場所に合わせて、住む場所を決めます。
FIREした場合、仕事に縛られることなく、住む場所も自由に選ぶことができます。
都会でも田舎でも、そして海外でも、好きなところに住むことができるのは大きなメリットです。
FIREのデメリット
年率4%のリターンが得られない可能性もある
FIREでは、年に資産の4%を投資して生活費を賄います。しかし、投資にはリスクがつきものです。
毎回必ず安定して、利益が入ってくるとは限りません。
FIREで早期退職を目指すなら、投資に関する十分な知識と経験を持つことが大切です。
突然の大きな出費に弱い
FIREのために予想される生活費に加えて、病気や事故、介護などによる予期せぬ出費があるかもしれません。
想定外の出費に対応できなければ、FIREは失敗します。
仕事をやめてFIREしたとしても、万が一の事態に備えて十分な資金を用意しておくことが大切です。
キャリアの停滞
FIREを早期にリタイアしてしまうと、自分のキャリアを成長させることができません。
復職したいと思っても、チャンスは少ないかもしれません。
休職中、離職中に自分のスキルを維持又は、成長するために必要な自己投資をすることがリスクヘッジとなります。
FIREのステップ
ではFIREを実際に目指すには、何から始めたら良いのでしょうか。
特に今まで投資をしたことがないという方でも、すでに投資を始めている方であっても、踏むステップは同じです。
1.年間生活費の算出
FIRE後に必要になる生活費を算出しましょう。
老後の生活費も含むため、医療費なども想定しておくといいでしょう。
将来の生活費を見積もるためには、現在何にお金を使っているのかを把握することが大切です。
そのためには、家計簿をつけたり、銀行やクレジットカードの明細書から参考にするといいでしょう。
2.FIREに必要な金額を算出
FIREに到達するためには、年間支出の25倍の貯蓄が必要です。
想定される年間の生活費をもとに、必要な貯金額を算出します。
生活費が年間360万円(30万円/月)だとすると、FIREに必要な資産総額は9,000万円となります。
3.貯蓄と投資
算出された必要額を準備するためには、「節約」「無駄な支出の削減」「貯金」「投資」が必要です。
投資は効率的に資産を形成するのに適した方法であり、FIREは退職した後もずっと投資を続ける事になります。
早期に投資を開始すれば、長期投資による複利効果の恩恵を受けることができ、資金を増やしやすくなります。
初心者でも取り組みやすい資産形成
資産形成のためには、毎月定額の投資である程度の費用を賄うことをお勧めします。
つみたてNISAの非課税制度を利用している人は年々増加していますし、LINE証券やPayPay証券など日々利用している系列の証券会社でポイントを使って少額から投資してみるのもいいでしょう。
現代は、インターネットや SNS上にも有益な情報がたくさんありますので、まずはあまりコストもかからないインデックスファンド(投資信託)から始めてみるのもオススメです。
まとめ
自由な時間とお金を手に入れたい。
自分の人生を自分らしく生きたい。
FIREは、あなたにとって自分らしく生きていくには良い選択かもしれません。
ただし、これを短時間で実現するのはほとんど不可能です。
堅実に準備を進めていく事で、だんだんとお金の心配をしなくても、食べていけるようになっていきます。
あなただけの人生を、より豊かに送っていけるように。
たとえFIREにたどり着けなくても、幸せに生きるために資産を見直す一歩を踏み出してみましょう。
基本的なお金の知識からFIREを達成するための使える知識を育てる『マネープロデュース』で一緒に学びましょう。